遺言執行者に就任したときの就任通知

今回のコラムでは遺言執行者に就任したときに相続人に送付する必要がある遺言執行者就任通知について解説します。

 遺言執行者に就任したときは相続人に通知が必要

 遺言執行者に就任したときは遺言執行者は相続人に就任の通知をすることが義務付けられています。
遺言執行者は相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有しています。相続人は遺言執行者が選任されている場合は相続財産の処分や遺言執行を妨げる行為をすることができません。
もし相続人が遺言執行者を無視して相続財産について行った処分行為は絶対無効とされています。遺言執行者が選任されていることを知らないで行った場合でも同様です。
その為、遺言執行者に選任された場合は相続人等が相続財産を処分してまわないように、遅滞なく遺言書の写しを添付して相続人等に遺言執行者に就任した旨を通知することが必要とされているのです。

 遺言執行者就任通知の文例

以下が遺言執行者就任通知の文例となります。就任通知を送付するときの参考にしてください。

 


 

令和〇年〇月〇日

遺言執行者就任のお知らせ

 

遺言者 武蔵小杉太郎 の相続に関する皆様

 

遺言者武蔵小杉太郎遺言執行者 武蔵小杉次郎

 

            遺 言 者 亡武蔵小杉太郎

            最後の住所 川崎市中原区新丸子東二丁目907番地イオンビル501

            死亡年月日 令和〇年〇月〇日

 

拝啓

  私は、令和〇年〇月〇日付遺言公正証書(〇法務局所属〇公証人役場 公証人 〇 令和〇年第〇号)において、遺言執行者に指定され、令和〇年〇月〇日付にて遺言執行者となることを承諾致しましたので、お知らせします。

 相続財産につきましては調査完了後に改めてご報告させていただきます。

 

敬具

送付書類】

1 令和〇年〇月〇日付遺言公正証書(写し)           1通

 

以上

 


遺言執行者就任通知は誰に通知する必要があるの?

遺言執行者就任の通知は相続人に通知する必要があります。これは相続人には遺留分侵害額請求権を主張する権利がありますので、遺言の内容に重大な利害関係があるからと考えられているためです。

なお、受遺者は通知の対象とはされていませんが、包括受遺者は相続人と同一の権利義務を有しているので通知の対象となります。

 就任通知をしなかったらどうなるの?

遺言執行者が通知をしなかったことにより、相続人が損害を被れば債務不履行や不法行為による損害賠償請求を相続人から請求されることがあり得ます。

また、利害関係人からの請求で家庭裁判所より解任されることもあり得ます。

遺言執行者に就任したときは速やかに相続人に就任通知を送付しましょう。

 

令和3年12月23日掲載

※この記事は掲載時点での法律を前提に作成されております。

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