相続放棄した場合の車の処分

相続放棄をした場合で故人が車を所有していた場合、車はどのように扱えば良いのでしょうか。今回のコラムでは相続放棄した場合の故人の車の取り扱い方法について解説します。

相続放棄した人は故人の車を処分できないのが原則

相続放棄をした場合、相続放棄をした人は故人の相続財産を処分することができなくなります。車も相続財産になりますので、相続放棄をした人は故人の車を処分できないのが原則です。相続放棄をした人は車に手を付けることはできませんので、他に相続する人がいれば相続した人に車の処分等をしてもらうことになります。

相続人全員が相続放棄をした場合はどうすれば良いか

相続人全員が相続放棄をした場合は相続する人がいないわけですから処分できる人がいなくなります。このような場合はどのように扱えば良いのでしょうか。

車に財産的価値がない場合

財産的価値のないものについては処分をしても相続財産の処分にはあたらないと考えるのが有力です。査定等を受けてみて財産的価値がないかを調べてみて、財産的価値がない場合は廃車等にすると良いでしょう。財産的価値が無かったことを証明するために査定書等の書類は保管しておきましょう。

車に財産的価値がある場合

査定をしてみて財産的価値があった場合は下手に手を付けてしまうと相続財産の処分にあたり単純承認したとみなされてしまう恐れがありますので、扱い方には注意が必要です。

財産的価値がある場合は、相続財産管理人を裁判所に選任してもらい、相続財産管理人に処分をしてもらうのが原則となります。もっとも、相続財産管理人の選任は予納金等で多額の費用がかかり、他にめぼしい資産が無かったり、負債がほとんどのケースでは現実的には難しいところがあります。このような場合にはケースバイケースで判断していくことになりますが、そのままにしておくと駐車場等の費用で負担が増えてしまったり、管理する人がいなくて資産価値が減少してしまうような事情があれば、一旦売却して現金に換えてしまうという方法も考えられます。この場合は後日債権者に説明を求められたときのために売却資料等をしっかり残しておき、売却の必要性も説明できるようにしておく必要があります。

車の処分は相続財産の処分にあたる可能性があるので注意が必要

故人の車の処分は相続財産の処分にあたる可能性も十分にありますので注意が必要です。状況に応じたケースバイケースでの対応が必要となりますので、一度専門家に相談しておくことをおすすめします。

相続放棄でお困りのときは専門家に相談しましょう

相続放棄のことでお困りの場合は、まずは相続放棄に強い司法書士、弁護士等の専門家に相談しましょう。相続放棄のことを熟知していますので、必ず役に立つアドバイスがもらえます。

当事務所はJR武蔵小杉駅前の司法書士事務所です。相続放棄でお困りであれば無料相談を受け付けておりますので、お気軽にご連絡くださいませ。